職場の人間関係改善事例 STEP2.実践による改善

部門内の人間関係改善事例 STEP2
業務改善活動とあわせたコミュニケーション改善の実践
総務部門の人間関係をより深く改善するために
次のステップとして業務改善活動とあわせてコミュニケーション改善の取り組みを行いました。
人間関係改善活動を単体で行うのではなく、
業務改善活動とあわせて行うことで
持続性があり効果につながる活動とすることができます。
コミュニケーションの基本を身につける
まずはコンサルタントによる説明と指導のもとで部門メンバーがコミュニケーションの基本的な方法を習得しました。
主なポイントは次のとおりです。
- 相手に話してもらうことを意識する
- 仕事について質問することが良いコミュニケーションとなる
- 相手の仕事内容が分からなくても構わない。素直に質問し教えてもらう姿勢が大切
- 誰でも自分の仕事について話すのは嫌ではないことを理解する
さらに会話の入り方も以下のように改善しました。
- 「○○ができていない」といった指摘から始めない
- 「○○してくれて助かった」「いつも○○してくれてありがたい」など、
相手を認める声かけから会話を始める
こうした意識づけにより部門内の会話は徐々に安心感のある前向きなものへと変化していきました。
業務連携改善活動とあわせた人間関係構築
次のステップでは業務連携改善活動とあわせて人間関係の構築を進めました。
具体的には
「社内申請への対応日数の短縮」をテーマとした業務改善活動を実施し
その活動の中でメンバー同士がコミュニケーションをとることで人間関係を構築しました。
活動の流れは以下の通りです。
- メンバー同士がお互いの業務内容と意識していることをヒアリングし整理
- 適切な役割分担について意見交換
- 情報共有や事前連絡のルールを強化
- 対応日数短縮という具体的な成果を達成
このプロセスの中で自然と密なコミュニケーションをとることができ、
お互いの仕事や意識していることを知り認め合いながら
共通の目的に向かって行動することで連帯感が深まりました。
また、メンバーの安心感を醸成しコミュニケーション方法を習得した上で活動を始めたことで
コミュニケーションへの苦手意識が少なくなった状態で活動を進めることができ、
さらに会話の中で否定しない姿勢や建設的な議論を意識することで安心して会話ができる風土が培われました。
その結果、総務部門は十分なコミュニケーションを取りながら連携ができる人間関係に良化しました。
活動が定着・成果につながるポイント
人間関係改善だけを目的とした活動は形骸化しやすく継続が難しい傾向にあります。
コミュニケーションの時間や場を作る活動を始めても、
話す内容が明確でなく参加者も徐々に減っていってしまい自然消滅してしまうことが多いものです。
しかし、業務改善と連動させることで何を話せばよいか明確になり
業務改善活動が進むことで定期的に活動に参加することの意味がメンバーに自然と伝わります。
密にコミュニケーションをとることができるため効果があり長続きする活動となるのです。
まとめ
こうした活動を通じて総務部門では次のような変化が生まれました。
- メンバー間で安心して話せる関係性が築かれた
- お互いを理解し認め合う風土ができた
- 十分なコミュニケーションをとりながら業務連携ができる組織へと変化した
単に人間関係改善だけを目的とした活動を行うのではなく
まずはメンバーに安心してもらうこと、その上で業務改善活動とあわせて人間関係改善活動を行うことが
組織の人間関係改善活動を成功させるポイントです。