1.組織の人間関係を改善するには

上司が聴く姿勢を持つことで組織の人間関係は大きく変わる
組織内の人間関係を改善するうえで最も大きな影響力を持つのは上司からのコミュニケーションです。
部下の話に耳を傾けることを上司が意識するだけで職場の空気は変わり、
より良い人間関係が構築されていきます。
人間関係を良くしていくために上司が意識しておきたい3つのポイントを紹介します。
1. 上司の言動が組織の人間関係を決める
組織は上司から部下への指揮系統によって動いています。
そのため部下から上司への働きかけには限界があり、上司からのコミュニケーションで組織の風土は決まります。
人間関係を改善したいならまずは上司自身が変わる必要があります。
上司の関わり方こそが、チーム全体の人間関係の方向性を決定づけます。
2. 上司の話を部下が聴くだけの関係となりやすい
多くの職場では「上司が話し、部下が聴く」という一方通行のコミュニケーションになりがちです。
しかし、一方通行では良い人間関係は築けません。
上司の考えが固定化され、現場の事実を把握できなくなる恐れもあります。
人間関係を深めるには上司が聴き、部下が話すことが必要不可欠です。
「話す上司」ではなく「聴く上司」になることが組織の人間関係改善には必要です。
3. ダメ出ししようと思えばいくらでもダメ出しできる
部下にはできていない部分もあればできている部分もあるのが当然です。
そのどちらに注目するかは上司の意識次第です。
「できていない」と見るか「できている」と見るかは上司がどういう前提で部下に接するかで決まるのです。
だからこそ部下の良さや努力を認める姿勢を持ち、前向きなフィードバックをすることが大切です。
ダメ出しではなくできていることに目を向ける風土を上司がつくっていきましょう。
部下の話を上司が聴くコミュニケーションに変える
組織の人間関係を改善するうえで上司は部下に話してもらうことを意識する必要があります。
- 部下が何を意識して仕事をしているのか
- どんな工夫をしているのか
- なぜうまくいっていないのか、どんな事情があるのか
こういったことを丁寧に聴きましょう。
おもしろい返答や気の利いた言葉を返す必要はありません。
話を聴いて理解したこと、解釈したことをまっすぐに返すことが部下と良い人間関係を築くことにつながります。
部下の話から客観的な情報を得る
上司と部下のコミュニケーションは、感情のやりとりだけではなく、
現場の客観的事実を聴き、状況を正しく把握する場としても大切です。
- 部下の考えや仕事の状況
- うまくいかない事情や障害
- 些細な状況の変化や懸念点
これらを否定せずどういう背景で何をしているのかに目を向けて理解しましょう。
そうすることで部下が安心して状況を報告できるようになります。
上司としては「できていない点」を見てしまいがちですが
「できている点」「努力している点」にも意識的に目を向ける姿勢が客観的な状況把握につながります。
まとめ
組織の人間関係を改善するには上司が変わることが出発点です。
部下の話に耳を傾け真意を理解しようとすることが組織内のコミュニケーションを活発にし
組織全体にポジティブな循環をもたらします。
部下の話を聴いて自分が変わろうとする上司になれるかどうかが
組織の人間関係を改善するためのポイントです。