■怒りっぽく扱いにくい相手に対して

■怒りっぽく扱いにくい相手に対して

職場での心理と行動の結びつき

怒りっぽく扱いにくい人が苦手という人は多いと思います。
それでも対応の基本を知るだけで
相手の反応は大きく変わってきます。
まずは職場での心理と行動の結びつきについて説明します。

仕事と職場の人間関係は深く関係している

利益を出すための行動を行うのが仕事ですが
ただ利益が最大となる行動を行えばいいわけではなく
仕事にはどうしても職場の人間関係が影響してきます。
「あの人は声が大きいからあの人の仕事を優先しよう」
「あの人は怒りっぽいからあの人に関わる仕事は避けよう」
というように無意識に会社の利益よりも
職場の人間関係を優先させた行動を選んでしまうことも少なくありません。
できるだけ会社の利益が最大化する仕事を行うために
扱いにくい相手への対応法を知っておくことは重要です。

あなたは職場で怒りたいと思いますか?

一見、自分の意見を通したり
自分の仕事を優先で進めたりするためには
怒りっぽいことが効果的のように思えます。
しかし、だからといってあなた自身は
職場で怒りたいとは思わないのではないでしょうか。
それは怒ることにももちろんデメリットがあるためです。
怒りっぽい人が得をしてその分自分が損しているわけではありません。
怒りっぽい人はそれ以上の損をしています。
それでも「怒る」という行動を選んでいるのです。

怒りっぽい人は自分を認めてほしいと思っている

それではなぜそんな損をしてまで
「怒る」という行動を選ぶ人がいるのでしょうか。

仕事を認められることが一番の報酬

人間は仕事をする上で
自分の仕事が周りから認められることを一番の報酬と認識します。
どんなに優秀な仕事をしても周りの人を不快にしてしまうと
自分の仕事を認めてもらいにくくなるので
周りの人との人間関係をできるだけ良く保とうとします。
そのため、周りの人に怒ったり、
自分勝手な主張をして自分の仕事を優先させてもらうことは逆効果ですし
無意識のうちに避けようとしています。
深層心理で職場の人間関係を重視しているのです。

自分が認めてもらえないから怒っている

怒りっぽく扱いにくい相手も基本的には
「自分の考えを理解してほしい」
「自分のことを認めてほしいと思っています。」
しかし
「自分の考えを周りが理解してくれない。」
「自分が不当に低い評価を受けている。」
「自分の話を聴いてくれる人がいない。」
という経験や思いが積み重なった結果、
「どうせこの職場の人は自分のことを認めてくれない」と感じるようになり、
その怒りをすぐ人にぶつけるようになっていくのです。
どうせ周りの人に良い対応をしても自分のことを認めてくれないのだから
怒って自分のストレスを吐き出すほうが得だ、という考えになっています。

怒りっぽく扱いにくい相手への対応法

そういった相手に対してどう対応すればよいか
具体的な方法を紹介していきます。

まずは相手にしっかり話してもらう

その相手が怒りっぽく扱いにくくなったのは
「自分の話を聴いてくれる人がいない。」
「自分の考えを周りが理解してくれない。」
という経験や思いが積み重なったことが原因です。
そのためまずは相手にしっかり話してもらいましょう。
どういうことを考えているかを話してもらい
自分は最後まで否定せず聴くことが重要です。
つい考え方の違いから議論してしまったという失敗も多いです。
考え方が違っても否定せずに最後まで聴くことを意識しましょう。

自分に知識がなくても教えてもらえばOK

怒りっぽく扱いにくい相手というのは
理屈っぽかったり、他の人にはない知識を持っていたり
社内で他の人にはできない仕事をしていたりすることが多く
自分に知識がなくてうまく話ができないかもしれません。
その場合には、自分の分からないところを質問して
あれこれ教えてもらうようにすればOKです。
自分の知識について質問されて答えることで
「自分の話を聴いてくれた」「自分に興味を持ってくれた」
「自分が相手の役に立てた」と感じることができるためです。

相手の仕事がどう職場の役に立っているかを伝える

しっかり話を聴いた後は
その相手の仕事がどう職場の役に立っているかを伝えましょう。
「そのおかげで会社にこれだけの利益が出ている」
というような大きなことである必要はありません。
「この仕事のおかげで私はこう助かっている」
「普段のあの仕事が無くなると職場はこう困る」というような
当たり前のこと、小さなことで十分です。
自分の仕事が役に立っていると実感できれば
よりポジティブな行動を行ってくれるようになります。
職場の人間関係の中での自分を意識してもらうのです。

客観的事実を具体的に伝える

怒りっぽく扱いにくい相手は
普段から周りを否定的に見て猜疑心が高くなっていることが多いです。
怒りっぽく扱いにくい相手をうまく丸めようと
嘘やごまかしでおだててなんとかしようとしてしまうこともありますが
それでは相手に見透かされてしまいます。
「具体的にこの仕事で私がこれだけ助かった」
「○○さんがあの仕事のおかげでこう助かったと言っていた」
というように客観的事実を具体的に伝えるようにしましょう。

まとめ

怒りっぽく扱いにくい相手は
「自分の考えを理解してほしい」
「自分のことを認めてほしい」と思っています。
そのため、まずは相手の話をしっかり聴きましょう。
そして相手の仕事がどう職場の役に立っているか
客観的事実を具体的に伝えるようにしましょう。
そうすればだんだんとポジティブな行動を行ってくれるようになります。


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