■部下に何を話していいか分からないとき
■部下に何を話していいか分からないとき
職場の人間関係は非常に重要
「仕事の悩みの大部分は人間関係の悩みである」と言われるほど
仕事の中で職場の人間関係は重要な位置を占めています。
職場の人間関係は仕事の成果に直結する
Google社により「心理的安全性の高いチームが生産性も高くなる」
という調査結果が発表されました。
チームが大きな成果を上げるためには
どんな優秀なメンバーを集めることよりも
メンバーの心理的安全性を高めることのほうが重要なのです。
そのためには職場内でのコミュニケーションの質を高め
職場の人間関係を改善していくことが最も効果的な方法です。
ただコミュニケーションを取ればいいというわけではない
職場の人間関係を改善してメンバーの心理的安全性を高めるためには
メンバーとのコミュニケーションをとる必要があるのですが
ただ単にコミュニケーション量を増やすだけではうまくいきません。
職場の人間関係を良くするためのコミュニケーション、
メンバーの心理的安全性を高めるためのコミュニケーション
が必要となります。
そこを考えず、ただたくさん話せばいいと考えて
上司が部下に一方的なコミュニケーションを行った結果、
より職場の人間関係が悪くなってしまうことも少なくありません。
部下と話すときに気をつけること
職場の人間関係を改善して
メンバーの心理的安全性を高めるためには
どのようなことに気をつけて
部下とのコミュニケーションをとればよいでしょうか。
説教臭くならないよう気をつける
部下とコミュニケーションを取ろうとしたとき
部下に話したいことは何かを考えると、どうしても
「もっとこういうことに気をつけて仕事をしてほしい」
「この行動を改めてほしい」
ということが多くなってしまいます。
そうなると話が説教臭くなってしまい、
話しを聴いた部下は後ろ向きな気持ちになってしまいます。
職場の人間関係を改善して
メンバーの心理的安全性を高めることが目的の場合には
「こうしてほしい」という話しは避けるべきです。
どうしてもそれを伝えたい場合には
コミュニケーションをしっかり取ったあとで
最後に一つだけ「こうしてほしい」を付け加えると
説教臭くならずに伝えることができます。
何か役に立つ話をしなくてもいい
職場で上司から部下へ話をする場合
「ためになる話、役に立つ話をしないといけない。」
「さすが上司だな、と思われる話をしないといけない。」
という思いこみをしてしまいがちです。
そうしようとすると、話の内容が偏ってしまいますし
聴いた部下にもあまり響かないことが多くなります。
職場の人間関係を改善して
メンバーの心理的安全性を高めることが目的の場合には
部下に対して何か役に立つ話をしなくてもいい
と意識して話すようにするほうが効果的です。
部下に何を話していいか分からないときの対処法
以上のことに注意して
職場の人間関係を良くするためには
どのように部下と話をすればよいか紹介します。
部下の興味のある話題について話す
まずは部下の興味のある話題について話すようにしましょう。
自分の好きなことの話ができる相手とは
自然と良い人間関係が築けます。
部下が何に興味があるか分からないときや
途中で話題が尽きて話が途切れてしまうときは
今進めている仕事の話をするといいでしょう。
仕事というのは
「あれこれ考えて工夫しながら試行錯誤しているもの」なので
自分でどう考えてどう工夫しているのかを
他の人に聴いてもらうのは嬉しいものです。
部下に話してもらう
何を話していいか分からない場合には
こちらから話題を考えて話すのではなく
部下に話をしてもらうようにするとよいです。
「この前言っていた○○はどう?」
というようにこちらから話を振って部下に話してもらいます。
「話題を拾って話しを振る」ことで
自分で話題を作るのが難しくても相手が話題を作ってくれるので
相手の興味がある話題を続けていくことができます。
部下の言うことを否定しない
上司と部下が職場で会話をするときには
どうしても部下の考えに対して
上司が訂正しようとしてしまいがちです。
しかし、職場の人間関係を改善して
メンバーの心理的安全性を高めることが目的の場合には
まずは部下の話を最後までしっかりと聴くことが重要です。
途中で否定したり、上司の意見を挟んだりしてしまうことをせず
部下の言うことを途切れさせず肯定して最後まで聴きましょう。
否定せず相手の言うことを受け入れるというのは
職場の人間関係を改善するために行うことではあるのですが
相手の言うことを肯定して聴いているうちに
「この仕事はこうすべき」という自分の意見が
実は他の側面から見ると別の考え方もできるという発見にもつながります。
すぐにはできない方も多いとは思いますが
一度しっかりと部下の意見を否定せず最後まで聴いてみてください。
どんなことを言っても大丈夫という雰囲気を作る
これらを通して
「この職場ではどんなことを言っても大丈夫」
という雰囲気を作ることが重要です。
「この場では、この人には何を言っても大丈夫」と
メンバーが安心することで人間関係も会話自体も深くなっていきます。
そうなることで「こんなことを言ったら頭から否定される」と思って
言えなかった意見や改善策が自然と出てくるようになります。
また、「自分が職場に認められている」と感じられれば
他人から何か言われないためだけにやっている行動をしなくてよくなり
価値を生む仕事だけに集中できるので、仕事の成果が向上します。
このようにメンバーの心理的安全性を高めることは非常に効果的です。
まとめ
部門の仕事の成果を高めるために
職場の人間関係を改善して
メンバーの心理的安全性を高めることは非常に効果的です。
しかし部下とただ話せばいいわけではありません。
上司から部下への話はどうしても
「もっとこうしてほしい」というような説教臭い話になりがちです。
そうではなく
「上司から話すのではなく部下から話をしてもらうこと」
「部下の話を否定せず最後まで聴くこと」を意識して
「この職場ではどんなことを言っても大丈夫」
という雰囲気を作ることが重要です。
次の記事:■仕事の理解が遅い部下に対して
前の記事:■嫌いな相手は嫌いでいい
職場の人間関係.comでは
職場の人間関係を良くする方法を紹介しています。